先日机の引き出しを整理していたら、介護福祉士国家試験の受験票が出てきた。筆記試験日は平成19年1月28日と書いてある。しばし懐かしく眺めた。そういえば、この前の日曜はケアマネジャーの試験日だったようだ。何かに挑戦するということは、どんなに濃厚で充実した日々だろう。振り返ると、食事と睡眠、仕事以外の時間は、ほぼ試験勉強のために時間を費やしていた。試験日は朝早かったので、念のため前泊。不安でいっぱいの気持ちでホテルの部屋の壁を見ると一枚の絵がかかっていた。明るいパステルカラーの抽象的なイラストレーション。ふと、かすかに文字が書いてあることに気がついた。そこにあったのは・・・

「Spring is coming.」

なんというタイミング!この文字を見た瞬間、合格する!と自信が持てた。そして合格できた。

壁にかかっている絵でもう一つ思い出すエピソードがある。
息子を出産した時、帝王切開で産んだので術後はなかなか動けなかった。産婦人科の病室でいつも私を温かく見守ってくれたのは、一枚の壁の絵。気持ちが明るくなるような作品で、体調が悪かった日も良かった日も見ているとなんだか癒された。無事退院し、赤ちゃんとのめまぐるしい日々が一ヶ月も経った頃、産院から検診のお知らせが届いた。そのハガキは、あの病室に飾られた絵だった。なんと粋な!

一月ぶりに再会した絵は「どう?頑張ってる?」と会いにきてくれたかのようだった。

壁に何を飾るのかは自由だが、意味を持たせることで生活の質が変わるように思う。人を招き入れる部屋の壁には幸せをイメージして。

時を遡った家族写真、賞状、飲み薬の袋、いっぱい印が入ったカレンダー、自分が撮った風景写真、芸能人のポスター、、、。家の壁はその人そのもの。そこに住まう人を、外からも中からも守ってくれている。

(投稿者@PAO)