描き師への歩み

今日は、アローチャートを用いた事例検討会。

アローチャートを初めて学ぶという方や、数年前に研修は受けたけど・・・という方もいらっしゃり、その方々の不安を解消するために、一緒に学んできた一人の仲間の歩みを紹介。

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彼女は、アセスメントを学びたいと思いつつ、なかなかその行動に出ることができずにいた。

海で泳ぎたい、と思って波打ち際まで来て、さわさわと打ち寄せる波には足をつけることができるけど、ときどきザブッと打ち寄せる波に後ずさりしてしまい、なかなか膝まを海の水につけることができないでいるような、そんな感じ。

でも、ある日、思い切って、学びの場を作った。

最初はスポーツのルールの説明を聞くように、アローチャートを描くための、最低限の事柄を確認をしながら、短文や架空事例で描いてみる。それは、ビート板をもってバタ足をしながら、海の水に顔をつけたり、身体が浮くことに慣れようとするがごとくだった。

しばらくして、ビート板をもたず、自分の手と足をばたつかせ、必死に浮こう、前に進もうと、クロールを試みようとする。でも、まだ息継ぎがうまくできず、2つか3つの情報をつなげたあと、それ以上の深い海に出ることをためらってしまう。

ふと、私には無理。やめたい。そんな思いがよぎる。

でも、ここで手足を動かさなかったら、沈んでしまう。

そして、必死にどうやって手足を動かすんだっけ、と、描き方の基本を頭に思い浮かべてみる。まるで、息継ぎをするように。

気がつくと、クロールで手を前から後ろに水をかくように、直線的に因果関係をつないでみることが出来るようになった。もしかして、私にも泳ぐことができるかも!

そして、彼女は泳ぎつづけた。

今度は、腕を前にだし、広げてみる。平泳ぎだ。海の水をかき分けてみる。すると、それまでの直線的なアローチャートから、広がりのあるアローチャートが描けるようになってきた。

そして、彼女は、今、こう思っている。

もっと沖に、もっと沖に、泳いで行ってみよう。

そうすれば、今度は難しそうに見えて、実はリズムで泳ぐようなバタフライのように、アローチャートにも取り組むことができるだろうか。

あるいは、背泳ぎをするように、アローチャートの逆描きにも挑戦してみることができるだろうか。

でも一人では不安。

でも大丈夫。私には一緒に学んでくれる仲間がいるから、と。

海

そして、今日、初めて参加した方は、「水泳って楽しいよ」と、船に乗って沖合に連れてこられて、泳ぎ方の説明も何も聞かないままに、海に飛び込まされたような心境だと思う。

でも、人はもともと、水に浮く力を持っている。ただ、その浮き方をしらないだけ。

つまり、人は、もともと考える力を持っている。ただ、その力の発揮の仕方を知らないだけ。その力の発揮の仕方を事例検討を続けながら、身に付けていこう。

そんな場が、この事例検討会の場なんですよ。

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そんなことを話したこともあって、事例自体を深く探ることはできなかったので、次回は、その事例の海をみんなで泳ぎ合ってみることに。

どんな海の景色を見ることができるでしょうか。

 

 

(投稿 @あろま)

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描き師への歩み” に対して2件のコメントがあります。

  1. 佐藤智子 より:

    まるでエッセイの様な優しい言葉に癒されました。アロチャートって、そんな感じがぴったり!立ち止まったり進んだり、後ずさりしたり…。何故か魅力を感じて、もっと知りたいと思ったり。そんな今日この頃です\(^o^)/

    1. 広報部 より:

      佐藤さん、またハングアウトで一緒に学びましょう(^▽^)/
      (丸刈りった) 

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