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ショートストーリー

ショートストーリー~「在る」~

一本の松があった。 それまで気にすることはなかったが、 ある日を境にその存在は 私の中で大きな意味を 持つようになった。 何十年もの間、 自然の脅威にさらされながらも 深く強く根を張り その場所に在り続けている。 大きな …

ショートストーリー~「替え歌」~

子供の頃は童謡や歌謡曲を よく替え歌にして歌っていた。 今思えば とてもつまらない歌詞なのだが、 なぜか当時はそれだけで 時間がつぶせるほど 盛り上がっていた。 時にはきつい表現も 入っていたりするが、 それも子供ならで …

ショートストーリー~「坂道」~

傾斜がきつい坂の途中に住んでいた。 小さな港町で海沿いは平地になっているが、 商業、教育、行政、交通機関が占めており 住宅地は山沿いに開けている。 小・中・高は、坂を上り下りの通学が 当たり前の光景だった。 大学進学を機 …

ショートストーリー~「壁」~

「家庭の事情」と言えば良いのか、 子供の頃のことは あまり思い出したくない。 自分の居場所がなく 分かってくれる人もおらず いつも一人だった。 正確に言えば「ヒト」は居た。 しかし 心が通じる「人」ではなかった。 だから …

ショートストーリー~「思いで」~

休みの日には 彼女とよくドライブに行った。 それは彼女と結婚してからも 同じだった。 海へ 山へ 観光地へ 名所へ ・・・ テレビ番組を観ていると 以前訪れたところが 映っていたりするので、 「ここ、行ったよねぇ」 と話 …

ショートストーリー~「柱」~

今はもう取り壊されてしまったが 祖母の家の柱には 何本もの線が引かれていた。 それぞれ名前や日付けが 書かれており、 お盆やお正月で 孫たちが訪れた時に 身長を記したものだ。 ある高さからは 筆跡が違う。 それが 祖母の …

ショートストーリー~「雷鳴」~

子供の頃から 雷は嫌いだった。 耳を塞ぎ 目を閉じ じっと座っていた。 もう大丈夫かな?と思い 目を開けたとたん “ピカッ”と光ると 雷鳴が聞こえる前に 全力で耳をおさえた。 今はもう そこまでの反応はしないが、 嫌いな …

ショートストーリー~「幻日」~

めまいがしそうなほど暑い。 しかしまだ訪問しなければ ならないところが数件ある。 よりによってこんな日に 外回りとは… クーラーが効いている事務所で 内勤している同僚を うらめしくさえ思えた。 「こんにちはー」 次の訪問 …

ショートストーリー~「伝承」~

芸や伝統工芸の世界では 代々その技が受け継がれていく。 何百年経っても変わらないもの そこに「真」や「美」というものが 宿っているのかも知れない。 私の仕事は 資格がなければ出来ない 職種ではあるが、 代々受け継がれて… …

ショートストーリー~「検索」~

飲み会で先輩が 「ハレ」と「ケ」について 語っていた。 初めて聞く言葉だった。 「ハレ」は 晴れの舞台やお祭りなど 非日常のこと 「ケ」は ごく普通の日常のことを 言うらしい。 酔ってはいたが 家に帰ってから 早速、検索 …

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