祖母
祖母は明治生まれの保健師だった。
帰り際にはいつも家の門まで出て姿が見えなくなるまで見送ってくれた。
道端で知り合いに出会ったときにはいつも立ち止まり丁寧にあいさつをしていた。
私の思い出のなかの祖母はどれもやさしくて物静かでおだやかで
でもちょっとユーモアのセンスがある一輪の野花のような人だった。
あいさつの仕方くらい真似られないものか…
そう思って真似てみる。
簡単にできそうな気がするけれど
どうもうまくいかない。
ぎこちなくて恰好が悪い。
けれど、いつか、それが自然にできる、そんな女性になりたいなと思っている。
(投稿者@marua)