Q:N構造を見出すところ~悪循環編~
今日は、悪循環のどこにN構造を見出すか、というお話です。
分析を終え、悪循環を見出したなら、なんとかしてその悪循環から抜け出さなくてはいけません。なので、どこかにN構造、すなわち、その人の「願い」を見出したいところです。その場所は、悪循環なのでどこでもOK、 というと、そうはいっても・・・と、不安に思われる方がいらっしゃいます。ので、もう少し特定しやすい説明を加えてみます。
ここで思い浮かべてもらいたいのが、ケアプランにおける長期目標と短期目標についてです。
長期目標は、解決に時間がかかるもの
短期目標は、解決に時間を要しないもの
と説明しています。
(注:これは説明の一部です)
悪循環を作っている要素のうち、
Aは、その原因となるものは2つ
Bは、その原因となるものは3つ
Cは、その原因となるものは2つ
とします。
そうすると、それぞれの要素A・B・Cのうち、解決に時間を要する可能性のあるものは、どれが仮定されるでしょう。
そう。Bですね。
原因を2つなくすのと、3つなくすのどでは、3つなくすほうが手間がかかりそうです。
では、もう一つ。
DもEも、その原因となるものは2つです。しかし、
Dは、その原因はそれぞれ主観的事実と客観的事実であり、
Eは、どちらも客観的事実です。
そうすると、DとEとでは、どちらが解決に時間を要しそうですか。
そう。Dですね。
主観的事実、すなわち、その方の考えや感情や価値を、あらたなものにしようとすることは、そうそう容易なことではありません。なので、この場合は、Dに対しN構造を見出すことができる、と説明することができます。
このように、悪循環におけるN構造は、優先順位で考えるようにしていきます。
そして、悪循環に限らず、前回の「下流」についても、どこにN構造を見出すことができるかを考えながら面接すると、能動的な面接を行うことができます。
今年の「ArrowChart 事始め」は、今日で仕事納めです。
今年1年、拙い文章ではありますが、お読みいただきありがとうございました。
来年が、皆様にとって良き年になりますよう、お祈り申し上げます。
(投稿 @あろま)
(1月3日は、お休みさせていただきます)