ショートストーリー〜「男は説教」〜

 

 

ウチの上司は何かというと

ああしろこうしろ言いたがる。

 

 

実際には

「〜してみたら?」

オブラートに包んだ言い方で

アドバイスしてくる。

 

 

しかし、

だいたいは的外れなので

「あぁ、そうですかぁ」

私もオブラートで包んで返す。

 

 

でも心の中では

〝スルー〟の判定を下している。

 

 

後日、上司から

「あの話はどうしたの?」

 

と聞かれ、キョトンとしていると

「ほら、あの、例の…」

 

私が思い出すまで

たたみかけてくる。

 

そこでやっと

〝あ!〟

と気づくのだが

 

当然、

どうしたもこうしたも

 

何もしてないのである。

 

 

 

しかし私も社会人。

 

 

 

そんなことは表情に出さず

 

「いやぁ、色々と考えてまして…」

 

平然と答えるのである。

 

 

すると突然

自分の意見が正しいのだと

言わんばかりに

 

ワケの分からない

根拠を並べ立ててくる。

 

 

コンコンと。

 

 

ぶっちゃけ

〝はぁ?〟

なのだ。

 

〝無理じゃん!〟

なのだ。

 

 

延々つき合わされた上に

最後まで言い終わると

 

 

 

「頑張れよ!」

 

 

 

って

 

頑張ってるんですけど…

 

ね。

 

(おしまい)

※ストーリーはフィクションです。

by Dee

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