やはず編集日記〜「きく力」

旅先の宿を朝出発するときの爽快な気分を、日常でも毎日味わいたいと思う。玄関のドアを開けて外に飛び出すと、キュッとした冷たい空気が身を包む。
ふと無意識に、テレビのオリンピックのテーマソングが頭の中で再生される。白い雪や氷のイメージとともに。競技を終えた選手がインタビューを受ける場面で、アナウンサーがどのように質問するか、その態度と内容に私は興味がある。答える選手への関心と同じぐらい、インタビューアーに関心があると言っても過言ではない。

「何を聞くのだろう?」どこに着目して?何を引き出そうとしてる?

情報を聞きながらアローチャートを描くとき、それがとても重要だと思った。いい問いかけをしたい。自分に問いかけ、人に問いかけ。そして、ついに3月発行予定の「やはず第7号」のコンセプトは「きく力」になった。きくといっても、「聞く」「聴く」等いくつかの漢字が当てはまる。いろいろな「きく」についてたくさんの方にお聞きしてみた。乞うご期待である。

私は出先で面白そうなフリー情報紙があると2、3部持ち帰ることにしている。それを職場のご利用者が座る場所にさりげなく置いておく。街の話題が載っていると、興味深そうに手にとってくださる方がいる。「家族に見せたいから、もらって帰ってもいい?」と折り曲げてカバンに入れる方、印象に残った記事を覚えていて帰り際に「あれ、知らなかったよ。」と感想を言ってくれる方も。たかが一枚の紙切れであっても、そこに伝えたいものがあり、受け取って大切にしてくれる人がいる。

ためになること。知らなかったこと。自分の考え方を豊かにしてくれる知識。誰かからのメッセージ。人生を応援してくれるようなもの。それらを、紙を使って皆様にお届けできることを切に願っている。

(投稿者@PAO)

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