呵責
あの時こうしていれば…
あの時違う選択肢を採っていれば…。
後悔と言うより呵責、私がそうさせた。
「このままでは共倒れだ」そこには家族介護の限界があった。
2~3日のレスパイトの予定だった、すぐに帰って来るはずだった。
入院させなけりゃ良かった、父はその日に逝ってしまった。
あの時…あの時…あの時自分が…
たとえ同じその日だったとしても家で看取れた
たった一人でだれにも看取られずに逝ってしまうことはなかった。
お父さん、ごめんね、
傍にいて手を握り、頬を擦って送りたかった。
父が孫に贈ったひな人形…
都会に暮らす孫と終活を始めた母、
今年が飾り納めにすると言う。
不器用ながら愛情深い優しい父だった。
晴れ渡った空を見上げると、
いつもそこには父が居る。
お父さん、大好き。