実地指導は笑顔で効果的に「その1」

介護保険では、サービス事業所において県(国)による実地指導が実施されていると思います。

思います。…というのは、事業所数が多く、実地指導が適切に実施できていない県もあるとかないとか…

当県下では、重箱の隅をつつくような方法であった実地指導から、業務内容を確認し不備となる部分について事業所側の理解を深める方法へ転換されてきました。

だいたい、2〜3年毎に実地指導が行われています。

各サービス毎に、指定基準や運営基準、Q&Aに県の解釈を含めた「手引き」が作成され、その手引きをもとに事業所は運営をすることになっていることもあり、以前のように社会保険研究所が発刊している、介護報酬の解釈を並べてというスタイルではなくなりました。

先日、私が関わっている居宅介護支援事業所の実地指導が行われました。

事前に提出した点検シートをもとに書類や業務に不備がないか、県の担当者と介護支援専門員がお互いに話をしながら進めていくわけですが、適切に業務を行っていれば問題はないので、予定時間より大幅に早く終わってしまうわけで…

そのため、要所要所で介護支援専門員としての考えと、県の方針が乖離していないかについて直接その場で確認ができる。

これは、かなり大きなメリットです。
当県では、県の担当者へ質問するときには基本的に所定の様式を用いてFAXでするというルールがあり、実地指導や監査等で外出していることも多い担当者と直接やりとりできる機会は限られますし、集団指導という場では「時間の都合がありますので、質問は後日…」みたいなことを平気で言われます。

ということで、実地指導では、しっかりと担当者とお話をさせていただきました。
そこで私がポイントになると思う点をいくつか、我が県の考え方をご紹介します。

私 )ケアプラン 第二表のニーズ欄について、他県では「端的に…」「状態が分かるように詳しく…」「ポジティブな表現で…」という指導があるようですが、県として何か方針がありますか?

県 )ニーズ欄については、県としてこのような書き方をしなさいという方針はありませんよ。私も行ったことも聞いたこともないですし。(笑顔)
ただ、その欄こそ介護支援専門員、ケアマネさんとしてのアセスメントの結果が現れるのではないでしょうか?課題分析の結果として、端的に表現出来るニーズや詳細まで記載するニーズがあって然りだと。(ここ真顔)
だから、県として「こう書きなさい。」というのは難しいと思います。そう思いません?(笑顔)

なんとも的を射た内容でしょう。このような考えをしていたとは、衝撃でしたね。
皆様も自分の県の考えを確認してみましょう。

私 )最近の実地指導で、主な指摘事項って何が多いのですか?

県 )「利用者の居宅で」ということが証明できないことが多いですね。アセスメントやモニタリングをどこでやったのか記載がないんです。アセスメントシートや介護支援経過に実施場所として書いてあれば良いのですが、それがないので指摘事項としてあがってきます。いきなり報酬返還という話にはなりませんが、他の書類と整合性がなければそれなりに対応していくこともあります。

ここは注意が必要な部分でしょうね。
記録が証明になってきますので、皆様も記録を確認してくださいね。

他にも具体的な細かい点なども確認をしましたが、終始お互いに笑顔が絶えない実地指導でした。

どうもマイナスイメージが強い実地指導ですが、笑顔で効果的に実施できるように、日頃の業務を無駄なくしたいですね。

今週、【実地指導は笑顔で効果的に「その2」】もアップしますが、そこではアセスメントとアローチャートについて県の担当者とのやりとりをご紹介します。

※都道府県によって、解釈や指導方法がことなる場合がありますので、必ずご自分の都道府県の方針等を確認をしてください。

スクリーンショット 2015-09-22 16.24.25

広報部@若頭

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です