多職種からみたアローチャート『精神保健福祉士編』(会員投稿;その4)

介護保険で困難ケースと扱われやすい方の中に

『この方は精神病だから・・・』と支援を(心理的に)避けられるケースがあります。

その言葉の裏には

○精神病だから病院で診てもらいなさい

○治るまで在宅支援は無理ですよ

という支援者側の勝手な線引きがあるように思われます。

たしかに、気分の浮き沈みのコントロールは専門医と薬の力が必要でしょう。しかし、患者さんが生活を送りにくくしているのは『気分の浮き沈み』だけではありません。

生活を継続する為に必要な生活適応の障害『適応障害』が個人差あるものの見られ、むしろ、適応障害の方が生活に支障が出て在宅生活を継続できない原因になります。

「適応障害」は、患者さんの「適応能力の低下」で「物事」を処理できずに生じる。トレーニングなどで適応能力が急に回復する事はあまりなく、できる事は

①患者さんの「適応能力」を支援者が応用し(またはわずかに足して)物事への対処を試みる。

②生活上でしなくてはならない物事の量を減らす、あるいは必要度の低い生活動作で心理負担の大きな動作は避ける

・・・・の2つ、要するに

患者さんの適用能力に合わせて環境を整える事が大切です。

気分の浮き沈み、適用力、それに対する環境調整、このバランスを可視化して分析できるアローチャートは、分析に有効であるだけではなく、精神疾患患者さんが在宅で生活を継続する為に調整が必要な『適用障害』へのアプローチを支援チームで共有しやすい優れたツールだと感じています。

(投稿者@精神保健福祉士)


ハンドルネーム・精神保健福祉士 様
ご投稿ありがとうございました。
(広報部)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です