地域のなかで【38】
8月も2週目となり、週末から盆休みで連休となる方もいらっしゃるだろうか。
幼少期には親戚が帰省し賑やかな盆であり、久しぶりに遊ぶ従姉妹との時間も楽しかったものだ。
夏休みに入ると、この盆が来る日を今か今かと待っていたことを思い出す。
あの当時は、8月13日は盆踊りに行き、ジュースやお菓子、くじ引きの景品を貰い、花火を楽しむのが当たり前だと思っていた。
時は流れで数十年。
アラフォーとなった今では、盆踊りの継承が課題になっている。
「盆踊りの練習会をしないと、口説きも太鼓も大変なことになる。」
5年程前に、当時の自治会長が危機感を訴えた。
私の地域の盆踊りは、太鼓と口説きであり、CDなどの音源は使用しない。
口説き手や太鼓の打ち手は平均年齢が70歳をゆうに超え、体力的にも限界を感じていた。
私の祖父は、生前には口説きをしており、浴衣姿で口説く誇らしげな祖父の姿は今でも鮮明に思い出す。
そんな祖父の面影を追ったのだろうか、気がつけば盆踊りの練習会に参加し、今では口説きも太鼓も担当することができるようになった。
ただ、60歳未満は私しかいない。
ということは、60歳未満で、口説き、太鼓、踊りができるのは、私しかいないということになる。
地域の文化伝承を「他人事」ではなく「我が事」と考え、いかに伝えていくか。
過疎が進む地域にとっては、頭の痛い課題である。
あなたの地域の盆踊りはいかがだろう?
@若頭