セルフレジ

スーパーで買い物をしてお会計をしようとしたら、どのレジも混んでいた。ふと横を見ると「セルフレジ」が空いている。今まで操作方法がわからなくて、利用をためらっていたセルフレジ。勇気を出して挑戦しようかな。でも、最近のレジ機械はカードの種類も増えたり複雑で、失敗したら恥ずかしいなあ。やめとこうかな。いや、久しぶりに商品スキャンしたいなあ。（←元レジチェッカー）そんな心の葛藤を繰り返し、ついにグッと足を踏み入れた。今日は私のセルフレジ記念日。
こともあろうに、入口に一番近いレジを選んでしまった。すぐに、次のお客さんがやってきて順番待ちをしている。、、、見られている雰囲気を感じる。たぶん気にしてないと思うのだが、私が慣れずに挙動不審な動きをしていたら、視界に入って注目されるだろう。機械がピーっと変な警告音を出さないだろうか。途中で止まったりしないだろうか。ドキドキしながら、買ったものをエコバッグに詰めていく。
最近の機械は性能がいい。スムーズにピッ！ピッ！とスキャンが進む。

た、楽しい、、、！！！

ただ、袋の中はぐちゃぐちゃである。
「はじめてのおつかい」を無事達成した子どもの様な高揚した気持ちで、レシートを財布の中に入れた。帰宅してそのレシートをそっと取り出して、自分の名前が印字されているわけでもないのにじっとながめる。
またセルフレジを利用しようと思う。世の中の変化が速いから、いろいろなことについていけない。でも、どんな人でも初めての日はあるのだ。
私達がつくるケアプランの目標のところに、本人がまだやったことがないことを書き入れることがある。ちょっと勇気を出したり、覚悟が必要だったり。だけど少し頑張ればできることを。
クリアできたら、ちょっぴり何かが変わっている。
今日わかったこと。何かができるようになったら、また挑戦したくなるってこと。しかも、その中身をもっといいものにしたくなるってこと。

次は、エコバッグの中をぐちゃぐちゃにしないために、スキャンする順番を考えよう。セルフレジを使うとき用のバッグも選んだ方がいいな。そして、たまには愛想のいい笑顔の素敵な店員さんのいるレジにも並びたいな。選択肢が増えたということは、生活の質が向上したと思っていいのだろうか。いいと思う。と、自分に返事をした。

（投稿者＠PAO）

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