はじまりの雨
湧き上がってくる言葉を何かに記しておきたい。
ついこの間までそんな思いがしていた。
最近の私はどうだろう。
湧き上がってきた言葉があっても、それはどこかで誰かが言っていた言葉の二番煎じのような気がしてしらけてしまい、ここ数カ月、すっかり無口になってしまった。
私のなかにオリジナルの言葉が見当たらない。
学べば学ぶほど、自分の無知を思い知らされる、そんな感じ。
あれこれ思わずに言葉を紡ぐ軽やかさを味わっていたあの頃はとっても楽しかった。
でも、そもそも言葉って、遠い昔どこかで誰かが私に注いでくれて、私のなかで私と一緒に育ってきたもの……オリジナルなんてないのかもしれない。
そして、ある時、私というフィルターを通して、思いに駆られて湧いて出るものなのかもしれない。
そう思えば、曇り空の鬱陶しさも、無口になっていた心も少し軽くなる。
明日には雨も止みそう。
週末は温泉にでも行くことにしよう。
(投稿者@marua)