「悪循環」は歴史の中から発掘する。
アセスメントの3大ミッションの一つ「悪循環を見つける」ためには、時間の流れに執着しなければならない。
アローチャートは、淡々とご本人の生活史を時の流れのままに、年表のように記述するものではない。
その歴史(過去)の中に今につながるものを見出すこと、これがアセスメントのミッション「悪循環を見つける」視点である。
人は、煙を見てその下に火があることを推測する。
煙は、火が出たことの“しるし”となり人の思考の基となる。
利用者の今の出来事が、過去の出来事の“しるし”となる可能性を見出し、連綿と連なる因果関係(時の流れ)のどこかに割り込むのではないかという推論を展開することが「悪循環を見つける」思考なのである。
言わば、隠された還流(=悪循環)を不動の構えをとる地層(=歴史)の中から発掘するようなものなのである。