ショートストーリー~「跳び箱」~
小学生の頃、
体育の授業で跳び箱があった。
最初は低いところから始めるが、
少しずつ段を重ね高くなっていく。
ある高さになると
“飛べるかなぁ~?”
そう思った時は
だいたい飛べない。
何度やっても同じだ。
一番上の台に座ってしまったり
登れずに止まってしまったり。
何が原因か考えた。
“こわいと思うから?”
“飛び方が悪いから?”
良く分からないのでイメージしてみた。
ロイター板から飛び上がり
上の台に両手をついて
向こう側に着地する。
“やってみよう”
助走を長くとり
スピードを上げてロイター板を踏んだ。
あとは一瞬の出来事であったが
向こう側のマットに着地して立っていた。
“よし!”
最近、仕事関係の飲み会で
ある人が言っていた。
「イメージしないところには行けない。」
と。
今、僕のイメージは、
漠然としているなぁ。
(おしまい)
※ストーリーはフィクションです。
by Dee