ショートストーリー~「五円玉」~

明治生まれの祖母はいつも五円玉を財布に入れていた。

「いいご縁がありますように」という願いからそうしていたようだ。

祖父と出逢い、8人の子供を授かり、15人の孫に恵まれた。

 

祖母が他界して16年。

今はその孫にも

孫が誕生しそうである。

 

時代は平成となり、人との関係が希薄になり

機械やコンピューターが

生活の基礎を支え、中心となってきている。

 

何かに追われるような毎日ではあるが

つらい時や自分を見失いそうになった時には

財布から五円玉を取り出し

手のひらに乗せて見つめている。

 

(おしまい)

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※ストーリーはフィクションです。

by Dee


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ショートストーリー~「五円玉」~” に対して2件のコメントがあります。

  1. より:

    買い物をいつも万札で支払い、「おつりはいらないよ。」と、いつもニコニコ現金払いの皆様には関係ない話となりますが、私は買い物をしたときには、おつりが55円になるように代金を支払います。
    財布の中の小銭の枚数が、最小になります。
    (もちろん、ちょうど払えるときにはちょうど支払います。)
    なので、財布の中には五円玉が一枚だけあることが多いです。
    小銭で膨らむ財布持ちのちょっと貧乏くさい話でした。

    1. 広報部 より:

      ご縁と夢も膨らむと良いですね。 

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